声優の活舌練習
声優にとって活舌は良いに越したことはありません。というより、よくなければなれません。
「あぁ…私どこの行が苦手なんだよね…」
わかっているなら大丈夫です。そこを徹底的に練習すればいいだけの話です。
問題は本人がそれを自覚していない時です。また日本語は必ず、母音+子音で構成されていますから、子音がよわくなってしまったり、組み合わせによってうまく発音できないなどの発見をすることが必要になってきます。
私の場合ですと「~なのです」がうまく言えずに苦労した経験があります。
普段だと話せても、なかなか緊張して筋肉がこわばった状態でうまく話す、滑らかに話すというのは難しいのです。
だからと言ってそれを避けていては声優の道が遠ざかるばかり。まずはその苦手だと思う行をスタッカートではっきりゆっくり発声していきます。
それができたら、スタッカートをやめ、なめらかにゆっくりと話す訓練をします。
そして仕上げに普通の速度で話します。
これで苦手なものをどんどん克服していくことが、声優にとっての活舌練習になります。
「ちょっと待って?早口言葉でいいんじゃないの?あれはよくかんでしまうよ?」
う~ん確かにそうです、噛んでしまいますね。でも、早口言葉って意外に簡単なんですよ、コツさえつかめば。早口言葉が話せない理由の一つに、早口言葉をただの音としてとらえているという理由があります。つまり、意味を理解して話していないのです。
そして、早口言葉は暗記する必要があります。意味を理解+暗記で早口言葉は意外にすんなり言えるようになります。
それに、ぶっちゃけ早口言葉なんて日常会話で話しませんよね(笑)
人生で一度でも「東京特許許可局長急遽緊急入院」とか「シャンソン歌手のシャンシャンの新春シャンソンショー」とかはなしたことありますか?ありませんよね。
つまり、早口言葉を練習するよりも何よりも、自分が苦手だと思う行、あるいは苦手になる組み合わせを発見するためにも、なにか普通の文を朗読してみることが、大切だと私は考えます。そのほうが演技の幅も広がって一石二鳥ですしね。
それでもなお、「いいや私は早口言葉がどうしても話したい!」というなら、外郎売を検索してみてください。声優なら9割これぐらい丸暗記していますので、覚えておいて損はないですし、演じる+早口言葉という素晴らしい教材です。
まずは「そらそらそりゃそら回ってくるわ~」の部分まででも十分練習になるでしょう。そこから先は早口言葉の連続ですから、ものすごい練習量になります。
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